Windows 版 FF14 クライアントでプレイ中に、通信相手の FF14 サーバの IP アドレスを調べる方法を解説します。特別なツールは要りません。Windows に最初からインストールされているプログラムだけで可能です。

なお、FF14 クライアントプログラムやメモリ上のデータには一切触らないので、 FF14 規約には抵触しないと思います。

まえがき

FF14 に限らずオンラインゲームの分野で広く使われる「ping 値」という言葉があります。「ping 値」は、ゲームクライアントとサーバとの通信状態を表す指標のひとつです。

サーバの「ホスト名」か「IP アドレス」がわかれば、「ping 値」は Windows 標準のツールで簡単に測定できます。

Windows PC で ping 値を測る方法

FF14 のプレイ中に正確な「ping 値」を測定するためには、 FF14 のゲームサーバの IP アドレスを知る必要があります。

いちおうデータセンターごとの IP アドレスを掲載してくれている非公式サイトもあるのですが、わたしの環境では異なる IP アドレスのサーバと通信していたので、あくまで参考程度にしかならない模様です。

FF14 サーバの IP アドレスを調べる方法

Windows にデフォルトでインストールされている netstat コマンドを使うと、現在 Windows 上で行われているすべてのネットワーク通信をリストアップしてくれます。そのリストには、「通信相手の IP アドレス」や「どのプログラムが通信しているのか」という情報も含まれています。

普通に netstat コマンドを実行すると、大量のログが出力されてしまって読めません。そこで、出力をテキストファイルに「リダイレクト」して、そのテキストファイルをメモ帳で開いて「検索」します。

まず、適当なフォルダで「コマンドプロンプト」を開きます。たとえば、エクスプローラーで「マイドキュメント」を開いて、そのアドレス欄に「cmd」と入力して ENTER キーを押します。

コマンドプロンプト上で、netstat -a -b -n > z.txt と入力して ENTER キーを押します。

実行しても何も表示されず、数秒以内に完了して、新しいプロンプトが表示されるハズです。(netstat コマンドの出力先をディスプレイからテキストファイル z.txt に変更しているため、何も表示されないのです)

次に、このテキストファイル z.txt を「メモ帳」で開きます。

エクスプローラーで z.txt を開いてもいいのですが、コマンドプロンプト上で notepad z.txt と打ち込んだほうが早いです。

「メモ帳」が起動すると、次のようなウインドウが表示されるハズです。

ここで Ctrl-F を押すと、「検索」ダイアログが開くので、「ffxiv」と入力します。

ENTER キーを押すと、検索先に飛びます。

DirectX11 版のクライアントを起動していれば、このように「ffxiv_dx11.exe」がヒットするハズです。

検索にヒットした行の前の行の3列目が、FF14 クライアントの通信相手(つまり FF14 サーバ)のアドレスです。

サーバのアドレスは、「IP アドレス + コロン (:) + ポート番号」という表記になっています。コロンの直前までの「ピリオドで区切られた4個の数字の組」が IP アドレスです。上記の例では「124.150.157.25」ということになります。

試しに ping コマンドを実行してみると、「ping 値」が測定できます。

↓ (最後に ENTER キーを押すと実行される)

↓ (Ctrl-C で停止)

この例では、「ping 値」は「16ms」ということになります。

おまけ(スクリプト化)

Git for Windows というフリーソフトをインストールした環境では、シェルスクリプトを利用できます。

※ Windows 10 公式機能の Bash on Windows (BoW) / Windows Subsystem for Linux (WSL) とは別モノです。Windows 7 でも使えます。

わたしの使っている「FF14 サーバとの ping 値を5分おきに自動測定するシェルスクリプト」を GitHub で公開しています:

このシェルスクリプトを実行すると、5分おきに FF14 クライアントが起動しているかチェックして、起動していたら、その通信相手(FF14 サーバ)に ping を10回投げて、結果を CSV ファイルに追記していきます。

別の bash ウインドウで tail -f コマンドとか使えば、その CSV ファイルを監視できます。

このスクリプトは MIT ライセンスとしますので、ご自由にお使いください。改造などもお好きなように。もちろん無保証・自己責任なのはお約束です。